【台湾語&客家語で歌ってみた】新寶島康樂隊/歡聚歌

今回は林強を一回お休み(笑)して、同じく台湾語曲の有名どころを。

 
陳昇。日本では英語名の“ボビー・チェン”の方がおなじみでしょうか。
1958年生まれ。80年代から歌手活動をしている大御所です。ちなみに林強とも共作いくつかあり。
 
ソロミュージシャンとして国民的人気を誇っていた彼ですが、1992年に黃連煜とユニット「新寶島康樂隊」を結成。
いわゆる「國語」で数々のヒット曲を生み出していたのに対し、ユニットでは台湾語、客家語を用い台湾人としてのアイデンティティーを押し出した作風が特徴です。
 
中でも1995年リリースの3rdアルバムの表題曲にもなっている『歡聚歌』は、陳昇が朗々と歌い上げる台湾語と黃連煜のラップ調の客家語の掛け合いによって民謡とダンスミュージックを見事にチャンプルーしています。
 
「あなたが外省人だろうが原住民だろうが客家人だろうが関係ない。山や水、四季のあるこの美しい島で争い事はやめて共に歌い踊ろうよ」
 
ユニット名そのままに清々しいまでの台湾讃歌。
 
ちなみに黃連煜さんは途中で脱退し後に復帰していますが、反対に途中参加したのがパイワン族の阿VAN。
阿VANさんの時は客家語の部分がパイワン族の言葉?で、ラップ調ではなくよりエスニックな民族音楽風に伸びやかに歌われています。ここには貼りませんがこのバージョンはYouTubeにたくさんあるので探されたし。
それにしても近年の陳昇の歌唱の雑さよ・・・笑
 
そしてこの曲、中国返還に揺れる香港が舞台の映画『チャイニーズ・ボックス』に使われていてサントラにも収録されています。
 
僕自身は中国留学中、寮の部屋で観ていた外国人向けのテレビチャンネルで頻繁にこの曲をBGMにしていたCMが流れていて、その特徴的な冒頭部分の♪ナイヤルワ〜が強烈に脳内に居座っていてしばらくヘビロテ状態でした。
そして今、長年の時を経てもなお自分で歌いたくなってしまうほど心に残る名曲。